
フルーツで育つ魚の話~今月のレシピ:ミニトマトと白身魚のアクアパッツァ~
2025/07/25
皆さん、こんにちは。宮崎太陽農園スタッフです。
毎日猛暑が続きますね。
私は部屋のエアコンが壊れてしまい、1週間ほど煉獄を味わいました。
夏が始まる前にエアコンの動作を確認するべきだったと反省しております。
皆さんも気を付けてくださいね。

夏といえば海。海といえば海の幸。
釣りたての魚を新鮮なうちに刺身に、
塩をまぶして串焼きに…。
想像しただけでご飯が欲しくなります。
しかし、中には臭みから魚が苦手という方もいますね。
魚は時間が経つと脂が全身に回って
強烈な生臭さを放つようになります。
夏の暑い時期はさらに傷みやすくなるため、すぐ食べるなり冷凍するなりしなければいけません。
そんな魚の生臭さを消す方法として果物が注目を浴びています。
今回は、そんな魚と果物のお話です。
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魚の生臭さの原因、それは脂の酸化が主な原因とされています。
水揚げされた魚の脂質は時間経過とともに酸化し、臭みを発するようになります。
また、魚の筋肉に含まれる成分が死後細菌に分解されることで、アンモニア臭を発するようになります。
時間経過による様々な反応で魚の臭みが発生してしまうのですね。
そんな魚の臭みの抑制を目的として改良された、
「フルーツ魚」というものがあります。

果物等を飼料として食べて育った養殖魚のことで、
口に入れるとほのかに柑橘の香りがする、
栄養価が高い等の特徴があります。
始まりは2007年に高知大学の教授が開発した、
柚子を食べて育った鰤、「柚子鰤王」とされています。
当時、教授が魚における柚子の抗酸化作用の影響について
研究していたところ、飼料として柚子を食べさせることで、
傷みにくくなるということを突き詰めました。
柚子の抗酸化作用が酸化による魚の変色や病気を
防いでいたのです。

この柚子鰤王を火付け役として、
様々な「フルーツ魚」が誕生しました。
現在はおもに中国、四国、九州など柑橘の生産が
盛んな地域にて養殖が行われています。
ジュースの生産に使用された果実の絞りかすを
使用することで、廃棄物を減らすこともできるそうです。
抗酸化作用が鍵となりますので、果物はレモンや
みかんなどの柑橘系全般が使用されています。
変わり種ではブドウ、ハーブやチョコを飼料としている魚もいるようですよ。
★
抗酸化作用といえばトマトですので、トマトを食べて育つ魚がいてもいいような気がするのですが、
一部試みが見られるものの、あまり有名になっていないようです…。今後に期待です。
代わりにミニトマトは海上釣のエサとして使われることが多いです。
飼料ではないものの、魚たちに美味しく食べてもらえているようで何よりですね。
みなさんも魚の鮮度には十分気を付けて、美味しく召し上がってくださいね。
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今回紹介するレシピは、レモンと魚でさっぱりいただく、
「ミニトマトと白身魚のアクアパッツァ」
です。
■材料(2人分)
・ミニトマト 8個
・鯛の切り身 2切れ
・玉ねぎ 1/2個
・レモン 1/2個
・にんにく 1かけ
・塩こしょう 適量
・白ワイン 50cc
・水 200cc
・オリーブオイル 大さじ1
【作り方】
①鯛はキッチンペーパーで水気を拭き、両面に塩こしょうをふって斜めに切れ目を入れる。
②玉ねぎは薄切りに、レモン、ミニトマトは輪切りに、にんにくはみじん切りにする。
③フライパンにオリーブオイルを引いて中火で熱し、にんにくを炒める。
④鯛を皮が下になるように並べ、両面焼き色がつくまで焼いたらフライパンから取り出す。
⑤たまねぎをフライパンに並べてしんなりするまで炒める。
⑥炒め終わったら水と白ワイン、焼いた鯛、ミニトマト、レモンをいれて蓋をし、
水気が無くなるまで5分ほど煮込む。
⑦塩こしょうで味を調えたら器によそって完成!

今回のブログも最後まで読んでいただき
ありがとうございました。
それでは、また来月にお会いいたしましょう。

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